手元供養について |
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手元供養とは? |
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亡くなった方をいつも身近に感じたい、いつも近くにいて見守って欲しい。大切な人を亡くされたご家族の正直な気持ちではないでしょうか。 古来から日本人はお墓参りをしたり、仏壇に手を合わせたりすることで昔から日本人は故人を身近に感じていました。しかし、現代の生活スタイルが変化するにつれて、それが適わないそれでは満足できないという方々が増えています。 例えば、こんな想いを持つ方が年々増加しています。 ・大切な人を遠くに葬りたくない ・お墓が遠方のため、墓参りが難しい ・経済的な理由など何らかの事情でお墓を建立できない ・供養を人任せにしたくない ・無宗教なのでお墓や戒名は不要、自分らしい最期を希望 ・残る家族に余計な負担をかけたくない ・仏壇が無い、あるいは置く場所が無いが何かで故人を偲びたい こういった声に応える形で生まれてきたのが、手元供養で最愛の方の遺骨を身近に置くことで心のよりどころとなり手を合わせ、或いは握りしめ故人を偲び語りかける自由なかたちの供養です。「仏壇は置けないが大切な人を身近で偲びたい」「遺骨をお墓に納骨すると一人になり淋しいので一部を身近に置いていたい」
といった方々の「故人を想う心」を癒す新しい供養の方法と言って良いでしょう。手元供養を行った方々へのアンケート調査でも「手元供養」を選んだ理由の上位3つは「故人の一部である遺骨は仏壇や位牌より身近に感じられる」「そばに置いてあげたかった」「持ち歩くことができていつも一緒にいる感じがいい」となっており、供養といっても自由で形式にとらわれないところが魅力です。従来の形にとらわれず自分らしいライフスタイルや気持ちの表現として、自分らしい故人らしい供養の想いにお応えする偲びと癒しの対象をご検討なさってはいかがでしょうか。写真やお位牌のように故人の面影を感じられるものとして、手元供養では“お骨”をお地蔵さんのオブジェや、ペンダント、ミニ骨壷などに納めます。手を合わせることで癒されときには握りしめられる大切な方とをつなぐ心の拠りどころでもあります。
手元供養は、しきたりや伝統、宗教儀礼にしばられない“素な心”でできる身近な供養の対象です。
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どんな方が手元供養を行なっているのでしょうか?
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実際に手元供養を選択される方には、大きく2つタイプの方があるようです。 ■故人への想いが非常に強い方 逆縁(お子様を亡くされた)や長年連れ添ってきた連れあいが亡くなり、お骨を手放す淋しさに耐えられない人がオブジェにして手元に置いたりペンダントにして身につけたりする事でグリーフケア(親しい人を亡くされた方の心の癒し)の一助として使われる方。 ■さまざまな理由からお墓の代わりとして使うケース ・お墓の継承者もなく無縁仏になる可能性が高い場合、永代供養合祀墓と組み合わせで。 ・散骨や樹木葬など自然葬を希望している人が、一部を残し遺族が手を合わせる対象として。 ・そもそもお墓は不要と考えてるが、何かで偲んでもらいたい。そのお墓の代わりとして。 ・次男3男や嫁いだ身だが、両親を供養したい。それも大袈裟でなく。 ・経済的、あるいは何かの事情でお墓を建立できない。お墓の代わりとして手元供養品で。
・できるだけ子どもに面倒かけたくないが、供養はしてもらいたいので手元供養品を墓代わりに。 ・お墓が遠く、気になりながらもなかなか墓参りできない人や、高齢で墓参が困難になってきた人が一部を分骨し日々の室内墓として。 ・海外生活や、転勤などで墓地の場所が決められないので、手元供養で。 ・骨の一部を手元に残しておき、移動あるいは携帯できるお墓として。 ・洋風の生活なので部屋にマッチする小型仏壇との組み合わせや仏壇代わりとして。 このように手元供養は形式にとらわれない「自由」で「広い」使われ方が特徴です。言い換えれば理屈ではなく本音のそれぞれの思いの表現として“自分らしい”“故人らしい”供養の想いに応える対象となっています。主な利用者は、お墓はあるが自宅でも故人を偲びたい、普段も故人と一緒にいられるよう肌身離さず身につけておきたいと願う方や墓が遠方、あるいはご自身が高齢のためお参りが困難な方さらには継承者がいない。いてもできるだけ子どもには負担をかけたくないなどお墓の購入に問題を抱えている方たち。そして、宗教離れやマンション暮らしからしきたりや伝統、宗教的なものでなく自由な葬送や明るい供養を望んでいる人達に支持されています。
・お墓に納骨するのが淋しく、少しを自宅においておきたい。 ・仏壇は置けないが大切な人を身近で偲びたい。 ・お墓が遠いので普段は身近で手を合わしてあげたい。 ・そばにいてほしい、そばにおいてあげたい。
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自宅に遺骨をおいても問題ないのでしょうか?
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遺骨を家に安置することは法律上もなんら問題ありません。「遺骨をいつまでも家に置いておくと故人が成仏しない」とまことしやかに言う人がいますがこれは根拠のない迷信です。一説では、関東には100万個以上の骨壷が自宅に安置されていると言われています。家族がそのため不幸になったという話は、聞いたことがありません。反対にそれによって「癒されている」「心の平安を得ている」と言う話はよくお聞きします。
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分骨しても問題ないのでしょうか?
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もちろん、分骨について法律的にもなんら問題ありません。西日本では部分収骨で骨上げをするのでその時点で分骨されています。仏教では宗派により本山などにお骨の一部を納骨する習わしや宗教とは関係なく、家族の事情によりお骨を別々の墓に入れるなど分骨は昔から行なわれてきました。
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手元供養への分骨は、いつ行なえばよいでしょうか?
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一番多いケースは、火葬された後、自宅に保管された骨壷から手元供養に必要なお骨を分骨されるようです。喪主以外の方で最初から手元供養を考えている人の場合、火葬の骨上げの段階で手元供養に納める遺骨をハンカチに分けてとっておく人もいらっしゃいます。すでにお墓や納骨堂に納骨している方は墓地管理者の了解を得てカロート内の骨壷から分骨される方もいらっしゃいます。分骨証明書が必要となる場合は遺骨を新たに墓地や納骨堂に分けて納める場合です。散骨するので一部を分ける手元供養に少し置くので分けるというときは、特に証明書は必要ありません。
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納骨はいつまでにすればよいのでしょうか?
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一般に仏教習俗として四十九日にあわせて納骨することが多いようです。一周忌、三周忌などの区切りの年に納骨される人も多くいます。残された人の気持ちの整理がつくまで、自宅においていても一向に構いません。手元供養にすることでお墓への納骨や散骨の決心がついたという方もたくさんいらっしゃいます。
遺骨の扱いに関する法律「墓地、埋葬等に関する法律」からも全く問題はありません。ご安心下さい。自宅で骨壷を安置されている方も多いと思います。遺骨を骨壷にかえてオブジェに納めるとお考えください。自宅では仏壇や家族と一緒に過ごせるリビングに置かれる方が多いようです。
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手元供養後、骨壷に残った遺骨はどうすればよいでしょうか?
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■お墓がある場合 従来どおり納骨するのが一般的ですが、これを機に下記のお墓以外の選択肢も検討してみてください。
■お墓がない、若しくは作らない場合 ○○家之墓がない場合でも遺骨の行き場所の選択肢はあります。 死生観や供養観、宗教観などから自分らしいまたは故人らしい遺骨の行き先をお考えください。 ●本山納骨 ・各宗派の本山で合祀納骨供養が受けられます。
●合祀永代供養墓 ・全国的に増えている“共同のお墓” 永代供養墓には最初から血縁を超えた遺骨を合祀(合葬)するタイプと、一定期間家族や個人で墓地や納骨壇を使用しその後合祀(合葬)するタイプがあり、その納骨方法やお勤め内容により費用に違いがあります。 ●樹木葬・桜葬 ・墓石を置かず樹木を墓標として植えます。 ●海洋散骨 ・年々増加傾向の海での散骨。ご遺族参加で行うタイプと散骨を委託するタイプがあります。
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